カローラスポーツはガソリン車の実燃費が悪い！ハイブリッドはWLTCが優秀

トヨタの新型カローラスポーツの燃費はWLTCモードで15.2km/L〜30.0km/Lとグレードによって全然違います。

また、これらの燃費はカタログ値なのでグレードごとに実際どれだけ走るのかは気になるところではないでしょうか。

そこでこの記事では新型カローラスポーツについて

グレード別の燃費の違い
1.2Lガソリンターボ車[MT/CVT/4WD]の実燃費
1.8Lハイブリッドの実燃費
WLTCの検証(高速道路や街中の燃費)

この4つのポイントについて紹介したいと思います。

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新型カローラスポーツ・グレード別燃費の違い(WLTCモード)
新型カローラスポーツの実燃費(1.2Lガソリンターボ/6MTターボ/1.8Lハイブリッド)
新型カローラスポーツ2WDのハイブリッドの実燃費はハッチバック車でNo1！
WLTCモードを検証！実際に市街地、郊外、高速を走ってみた！
カローラスポーツハイブリッドのガソリン代はいくらかかるのか？
カローラセダン、カローラスポーツ、カローラツーリングの燃費はここが違う
トヨタ新型カローラスポーツを安く買うには？

新型カローラスポーツ・グレード別燃費の違い(WLTCモード)

エンジン	駆動	グレード	燃費
1.8L CVT ハイブリッド	2WD	G”Z”	25.6 km/L
		G	30.0 km/L
		G”X”	30.0 km/L
1.2L CVT ガソリンターボ	2WD	G”Z”	16.4 km/L
		G	16.4 km/L
		G”X”	16.4 km/L
	4WD	G”Z”	15.2 km/L
		G	15.2 km/L
		G”X”	15.2 km/L
1.2L 6MT ガソリンターボ	2WD	G”Z”	15.8 km/L
		G	15.8 km/L
		G”X”	15.8 km/L

1.8Lハイブリッドで一番燃費が良いのは2wdのGとG”X”です。また、ハイブリッドG”Z”の燃費だけ悪いのは18インチのタイヤが標準装備だからです。

1.2Lガソリンターボ車はどのグレードも燃費は同じ。ハイブリッドと同じくG”Z”に18インチのタイヤが装備されていますが、18インチタイヤ装備による燃費低下はメーカー発表されていません。

また、1.2Lガソリンターボにはマニュアル車が設定されていますが、カタログ燃費ではCVTに劣るようです。

参考»カローラスポーツの燃費・スペック表(トヨタ公式)

新型カローラスポーツの実燃費(1.2Lガソリンターボ/6MTターボ/1.8Lハイブリッド)

トヨタ新型カローラスポーツの1200ccガソリンターボ車とハイブリッドが実際どれだけ走るのか独自調査をしました。その結果を

実燃費
燃費達成率
月ごとの実燃費

この3つのポイントで紹介したいと思います。

実燃費のデータはTwitterなどのSNSやe燃費、みんカラの燃費記録を参考にして分析しています。

実燃費の算出方法例.カローラスポーツハイブリッドGZ

ここで掲載しているデータはe燃費とみんカラ燃費記録のデータの平均値を出しています。理由はe燃費とみんカラでは実燃費に差があるからです。

	カローラスポーツハイブリッド・GZ
	e燃費	みんカラ	平均
件数	1389件	987件	–
実燃費	21.0km/L	19.9km/L	20.6km/L

※みんカラの燃費記録ではガソリン車とハイブリッドの単位のみ掲載。2wdや4WD,MTの件数や実燃費は推定値。

これはハイブリッドのGZの例ですが、e燃費の方がみんカラよりも1km/L程度良いです。これどちらもユーザーからの投稿データなので、どちらが正しいというのはないはず。

そこで、ナナメ45度からズバッと！ではe燃費とみんカラの平均を出すとより正確な実燃費になるのでは？と考えました。

ただ、それぞれのデータ件数が違うので、単純に足して割るのではなく、件数に重みを付けて平均値を算出しています。

新型カローラスポーツの1.2Lガソリンターボ車の燃費達成率は6MTの方が高い

項目	カローラスポーツ(2WD)		カローラスポーツ(4WD)
項目	1.2Lガソリンターボ(6MT)	1.2Lガソリンターボ(CVT)	1.2Lガソリンターボ(CVT)
カタログ燃費[WLTC]	15.8km/L	16.4km/L	15.2km/L
実燃費(月平均)	14.2km/L	12.8km/L	10.5km/L
カタログ燃費と実燃費の差	1.6km/L	3.6km/L	4.7km/L
燃費達成率	89.9%	78.0%	69.1%

1.2Lガソリンターボ車の燃費達成率は平均並で、2020年12月時点ではWLTCモード燃費達成率ランキング(e燃費)に掲載されている99車種の中で83位と低水準です。

ターボ車の2WD・CVTの燃費達成率は78%とやや悪い数値ですが、6MTは約90%とかなり優秀。ターボ車では６MTよりCVTの方が達成率が悪化する傾向が見られます。

ターボ(CVT)はカタログ燃費では6MT車よりも燃費が良いですが、実燃費になると逆に6MT車の方が燃費が良くなるようです。

ちなみに4WD車の実燃費はかなり悪く、燃費達成率は70％以下。80％程度が平均的な数値なので、それより10％も低い結果となっています。

新型カローラスポーツの1.8Lハイブリッドの燃費達成率は平均並

項目	カローラスポーツ(2WD)
項目	1.8Lハイブリッド・G”X”、G	1.8Lハイブリッド・GZ
カタログ燃費[WLTC]	30.0km/L	25.6km/L
実燃費(月平均)	23.8km/L	20.6km/L
カタログ燃費と実燃費の差	6.2km/L	5.0km/L
燃費達成率	79.3%	80.5%

ハイブリッドの燃費達成率は平均並で、2020年12月時点ではWLTCモード燃費達成率ランキング(e燃費)に掲載されている99車種の中で38位と悪くない水準です。

ハイブリッドG”X”とGの燃費達成率は79%とG”Z”に比べるとやや悪い数値ですが、実燃費では23.8km/Lとかなり優秀。G”Z”よりカタログ燃費で4km/L高いだけのことはありますね。

ハイブリッドG”Z”の実燃費はやや劣るものの、燃費達成率は平均並。カローラスポーツのハイブリッド車はどのグレードも平均並の燃費達成率は出るようです。

新型カローラスポーツの実燃費は寒い時期に悪い

月	カローラスポーツ(2WD)
月	1.2Lガソリンターボ(6MT)	1.2Lガソリンターボ(CVT)	1.8Lハイブリッド・GZ
1月	11.3km/L	10.2km/L	16.2km/L
2月	11.2km/L	10.1km/L	16.1km/L
3月	12.8km/L	11.7km/L	18.2km/L
4月	16.8km/L	15.2km/L	24.1km/L
5月	17.2km/L	15.6km/L	24.6km/L
6月	16.1km/L	14.6km/L	23.3km/L
7月	12.7km/L	11.6km/L	18.4km/L
8月	12.7km/L	11.5km/L	18.2km/L
9月	15.5km/L	14.0km/L	22.4km/L
10月	16.1km/L	14.6km/L	23.5km/L
11月	14.0km/L	12.7km/L	20.2km/L
12月	12.7km/L	11.5km/L	18.5km/L

ガソリンターボのCVTと6MT、1.8Lハイブリッドの各月の実燃費です。

一番いいのは5月で、逆に悪いのは2月。2月と5月の差に注目するとこのようになり

1.8Lハイブリッド　　：　8.5km/Lの差
1.2Lガソリンターボ(CVT)：　5.5km/Lの差
1.2Lガソリンターボ(6MT)：　6.0km/Lの差

ハイブリッドの差がめちゃくちゃ大きいです。ハイブリッドの燃費は寒さに弱い傾向がありますが、カローラスポーツのハイブリッドも例外ではないようですね。

1.2Lガソリンターボ車はハイブリッドほどの格差はないですが冬の燃費は厳しく約10km/L程度に落ち込みます。気温がマイナスになる地域では暖機運転も増え、燃費が一桁台になることも十分にあり得ますね。

カローラスポーツのhvは高速道路だと30km/Lオーバーも！？

こちらも高速道路の走行事例ですが、カローラスポーツではHVで高速道路を走ったときに32.5km/Lの燃費記録がありました。

走行モードをチェックするとエコモードです。高速だからと言ってスポーツモードは使わずにECO運転を心がけるとかなり燃費は伸びるようです。

カローラスポーツHVで、往復700キロ走破。燃費は往路30、復路35。平均32.5。
タンクが50Lなので、1625キロ走行可能…
うーん。燃費の計算がおかしくないか…？
90%高速道路走行なので、燃費は良くなるとは言え… pic.twitter.com/2BnIjbr0Z2

— ミナミカ (@M_i_n_a_m_i_k_a) June 16, 2019

参考：カローラスポーツのハイブリッドは燃費基準を満たすエコカー減税対象

新型カローラスポーツのハイブリッドは燃費が良いですが、1.2Lガソリンターボ車よりも約28万円高いのがネックだと思います。

ですが、ハイブリッドの場合、燃費基準を満たすためエコカー減税の恩恵を受けることができます。

1.2Lガソリンターボ車と比較するとその効果は

約10万円。

これかなり大きいので、ガソリン車にしようと思っていた人も値引き次第ではハイブリッドを購入したほうがコスパが良いかもしれないです。

»新型カローラスポーツの値引き相場と交渉方法

対象グレードはコチラで詳しく紹介しています。ガソリン車でも1部の減税を受けれらるようです。

参考»カローラスポーツのエコカー減税対象グレード

新型カローラスポーツ2WDのハイブリッドの実燃費はハッチバック車でNo1！

新型カローラスポーツ2wdのハイブリッドの燃費はWLTCモードでみるとハッチバック車の中でかなり良いです。

e燃費のハッチバック実燃費ランキングではヤリスハイブリッドに次いで良い燃費。そこでライバル車と比較するとどれぐらい良いのか比較してみました。

カローラスポーツの燃費が良いのはエンジン出力が抑えられているから

項目	カローラスポーツ	マツダ3ファストバック	ゴルフ
駆動方式	2WD
エンジン	1.8L ハイブリッド	1.8L ディーゼルターボ	2L ディーゼルターボ
カタログ燃費 [WLTC]	25.6km/L	19.8km/L	18.9km/L
実燃費(平均)	20.6km/L	17.6km/L	19.0km/L
燃費達成率(平均)	80.5%	88.9%	100.0%
車両重量	1,390kg	1,410kg	1,430kg
エンジン最高出力	98馬力	130馬力	150馬力
モーター最高出力	フロント:72馬力	–	–
システム最高出力	122馬力	–	–

カローラスポーツとライバルのマツダ3、VWゴルフの燃費をスペックを含めて比較・評価をしました。

カローラスポーツの実燃費は平均20km/Lを超えており、かなり優秀。

車両重量も一番軽いため燃費には有利で、モーター出力も大きく、エンジンの出力が抑えられているため良い燃費につながっているのでしょう。

WLTCモードを検証！実際に市街地、郊外、高速を走ってみた！

新型カローラスポーツの燃費ですが、ネット情報だけだと正しいのか分からないので、自分でも計測してみました。

ただ、計測してもつまらないのでWLTCモードの検証をテーマにしました。

WLTCモードで公開している市街地モードや郊外モード、高速道路モードが実際どれぐらい正しいのかちょっと気になりませんか？

これ検証結果を先に言ってしまうと、かなり正しかったです。

検証するため試乗したのはカローラスポーツHVの人気グレードG”Z”(2WD車)。

燃費	G”Z” 1.8Lハイブリッド(2WD)
WLTCモード	25.6 km/L
市街地モード	24.9 km/L
郊外モード	27.2 km/L
高速道路モード	25.0 km/L

実測した時の条件がこれです。かなり実践的なコースを走れたと思います。

[ドライブコース]
市街地：5km。渋滞あり、信号は多め。
郊外：15km。渋滞なし、信号の数は普通。
高速：20km。渋滞なし。

[走行条件]
走行日：2020年12月13日
外気温：13℃
天候：曇り
エアコン：25℃(A/CスイッチON)
運転手：私(35歳)、51kg
同乗者：妻(34歳)、46kg

新型カローラスポーツは市街地でも燃費の悪化は抑えられた

今回の試乗は街中から走り出しました。ちょうど日曜日で混雑しやすい日だったためか交通量はかなり多く、ノロノロ運転が続きました。信号の間隔も300mに1つといった程度で設置されており、頻繁に赤信号に引っかかっていました。

この環境は燃費にとっては悪い条件だったかなぁと思いますね。平均時速も20km/h程度でした。

街中を過ぎてから燃費計を見ると、

『19.4km/L』

という表示。WLTC・市街地モードに対する燃費達成率は81.9%。

カローラスポーツのハイブリッド車の場合、市街地では大きな燃費の悪化は抑えられるようです。流石はプリウスと同じエンジンですね。

新型カローラスポーツの実燃費は郊外ではかなり伸びた

次に入ったのは郊外エリア。郊外では順調に車は流れており、交通量も少ない状況に変わりました。信号も街中とは異なり1km程度に1つと、間隔が大きくなったため赤信号で止まることもほとんどなく、60km/h程度で走り続けられましたね。

郊外を走り終え、ディスプレイを燃費計に切り替えて確認すると

『23.7km/L』

と、なかなか良い記録をマーク。WLTC・郊外モードに対する燃費達成率では90.4%でした。

ハイブリッド車のカタログ燃費でもWLTCの郊外モードが1番高くなっていますし、カローラスポーツのハイブリッド車では郊外が1番実燃費が伸びそうですね。

カローラスポーツのハイブリッドの実燃費は高速道路ではそれほど伸びなかった

最後に走ったのは高速道路です。高速道路ではところどころで少し混雑気味な箇所があったものの、渋滞になることはなくスムーズに90km/Lで走り続けられました。

そんな高速道路をあっという間に走り終えて燃費計に目を移すと、

『19.8km/L』

という数値。想像していたほどは伸びません。WLTCの高速道路モードに対する燃費達成率で見ると85.2%。

カローラスポーツのハイブリッドの実燃費は、どうやら高速が1番伸びるというわけではなさそうです。カタログ燃費でも市街地モードに近いくらいなので、カローラスポーツのハイブリッドでは高速走行では実燃費はあまり期待できないのでしょう。

ちなみに高速走行中はレーダークルーズコントロールを90km/hに設定して走っていました。これによって、アクセルON/OFFによる無駄な燃料の消費は最低限に抑えられていたと思います。

corollasport_curukon
出典：https://toyota.jp/

検証結果：WLTCの各モードの燃費はかなり参考になる

今回は高速を中心として総距離40kmを走りました。

それぞれの市街地、郊外、高速道路、それぞれコースでWLTCの各モードと燃費達成率は80%〜90％程度だったので、かなり参考になると思います。

今回はハイブリッドモデルで検証しましたが、1.2Lガソリンターボ車だと高速道路モードが一番燃費が良いので、高速をよく利用する人ならハイブリッドよりもガソリン車の方がコスパが良いかもしれません。

番外編：新型カローラスポーツの燃費向上させる実験をしてみた

郊外では24.6km/Lと燃費は良かったんですが、カタログ燃費の25.6km/Lとは、まだ1.0km/Lの差があります。

この数字では満足できなかったので、燃費向上のために帰り道はエアコンOFFで走行してみました。

その結果がこれ。

高速：19.8km/L→20.8km/L
郊外：23.7km/L→24.9km/L
市街地：19.4km/L→20.4km/L

平均して燃費を約5%アップさせることができました。

やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。

カローラスポーツハイブリッドのガソリン代はいくらかかるのか？

新型カローラスポーツ(ハイブリッド)の実際の燃費がわかったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。

通勤で使うことを前提として・・・

平日1日40km×20日=800km
休日1日5km×8日=40km

とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。

ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。

1ヶ月のガソリン代は5,600円！

1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・

計算式

{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(21.0km/L)}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(5,600円)

となりました。

1年間のガソリン代は67,200円！

1年間のガソリン代を計算してみると・・・

計算式

1ヶ月のガソリン代(5,600円)×12ヶ月=1年のガソリン代(67,200円)

となりました。

新型カローラスポーツは平均的なガソリン代よりも年間24,432円安い

国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は22.0km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は15.4km/L。

この数字からガソリン代を計算すると、91,632円/年になります。

新型カローラスポーツの年間のガソリン代は67,200円なので、カローラスポーツは平均的なガソリン代よりも年間24,432円安くなるようです。

カローラセダン、カローラスポーツ、カローラツーリングの燃費はここが違う

タイプ	項目	ターボ(6MT)	ガソリン	ハイブリッド
セダン	WLTC	15.8km/L	14.6km/L	29.0km/L
セダン	実燃費	13.6km/L	14.3km/L	25.8km/L
スポーツ	WLTC	15.8km/L	16.4km/L	30.0km/L
スポーツ	実燃費	13.6km/L	12.5km/L	24.6km/L
ツーリング	WLTC	15.8km/L	14.6km/L	29.0km/L
ツーリング	実燃費	13.9km/L	13.3km/L	23.8km/L